カヤツリグサ科


単子葉。 用語説明
茎が中空でなく、断面が三角形であり、葉は3つ目で茎の周りを一回りする (120度ごとにつく)。 葉鞘は茎を抱くのではなく、筒型になっている。 花は小さいものが集まって小穂を作る。
果実はそう果やそう果の集まりである。

種子から出る子葉は細長い1本の葉である。
葉脈は葉の根元から先まで並行に伸びる。

識別点:
 イネ科    :茎は中空が多い、葉は180度ごとにつく、葉鞘は茎を抱くだけで筒形でない。
 カヤツリグサ科:茎は中実で3稜形、葉は120度ごとにつく、葉鞘が筒形。


このページでの分類仕方:
 カヤツリグサ属
 スゲ属
 その他

カヤツリグサ属


カヤツリグサ 根本から出る葉は線形で、 茎の断面は3角形で、先に葉と同形の苞が3〜4枚つき、その間から 5〜10本の枝が出て、その先がさらに3分枝し、黄褐色の小穂がつく

アオガヤツリ 茎が放射状に斜上し、 3稜のある茎の先に苞が2〜3枚つき、 その間に緑色の小穂が球状に集まってつく

コゴメカヤツリ カヤツリグサと よく似ているが、花序の枝に翼がない、小穂が淡黄色、 鱗片の先が丸いという点が異なる

ウシクグ

ヌマガヤツリ 葉は濃褐色の葉鞘をもち、茎の先に、数枚の長い苞と、 長卵形の果穂が数個密集してついた枝がつく

メリケンガヤツリ 多数の根生葉を出して株立ちし、 花茎の先の5〜6枚の長い苞の付け根と、そこから出る短い枝の先に、 扁平な小穂が頭状に集まってつく

ユメノシマガヤツリ

ハマスゲ 線形で短い葉を根から出し、 細くてかたい茎の先から、1〜2個の苞と赤褐色の線形の小穂が散開した 1〜7個の枝を出す

タマガヤツリ 茎先の苞の間から出る枝に、褐色をおびた小穂が球形に集まった 直径約1センチの花穂をつける。

アゼガヤツリ 葉は茎より短く、茎の先に長い苞が2〜4枚あり、その間から3〜5個の枝が出て、 赤褐色の小穂が5〜10個散開する

チャガヤツリ 花序枝が分枝せず、小穂は赤褐色で、鱗片の先が外向きに尖る

ヒメクグ 茎の先に長い葉のような苞が2〜3枚と、緑色の小穂が集まった球形の花序 をつけ、小穂は扁平な披針形で、果実はレンズ形

カワラスガナ 茎は地をはってから直立し、茎先の長い苞の間に 赤褐色をおびた扁平な長楕円形の小穂が頭状にかたまってつく

シュロガヤツリ 茎は叢生して高く直立し、茎先に線形の苞葉が輪生状にのび、 複散形花序に多数の小穂がつく

パピルス 葉は鞘状に退化し、叢生する高い茎の先に、 細い枝が放射状に出て垂れ下がり、ブラシ状の花穂がつく

カミガヤツリ: パピルス の別名

スゲ属

コウボウムギ

ミコシガヤ

ヤブスゲ

カヤツリスゲ

トダスゲ

アゼスゲ

アゼナルコ 茎は角の丸い3稜形で、 花茎の先から細い柄のついた4〜6個の円柱状で淡緑色の小穂をぶらさげる

ゴウソ 葉は裏が粉白色をおび、花茎から細い柄の先に垂れ下がる小穂のうち、 頂小穂は雄性で細長く、側小穂は太い円柱形である

ヒゴクサ 茎は角の丸い3稜形で、 花茎の先から細い柄のついた短い小穂を2〜4個つける

エナシヒゴクサ 棒状で雄性の頂小穂を1つと、 球形〜長楕円形で柄のない雌性の側小穂を数個つける

オニスゲ 雄性頂小穂は棒状で、 雌性側小穂は突起のある果胞が密生した楕円形である

ミクリスゲ: オニスゲ の別名

コウボウシバ 上部の雄性小穂は線形で赤褐色を帯び、 下部の雌性小穂は円柱形で先の3裂した柱頭を出す

シラスゲ 葉は緑白色で、茎先に雄性で線形の小穂がつき、 その下に雌性で円柱形の側小穂が数個弓なりにつく

コジュズスゲ 茎は3稜形で叢生し、葉はやわらかく、 花茎の先に雄性で線形の小穂がつき、その下に雌性で 長楕円形の小穂が、数個、間隔をおいて葉のような苞とともにつく

ヤワラスゲ 茎は叢生し、葉はやわらかく、 花茎の先に雄性で線形の小穂がつき、その下に雌性で短い小穂が数個、 間隔をおいて葉のような苞とともにつく

マスクサ 小穂は数個が間隔をおいて互生し、 長楕円形の雌小穂の基部に小さい雄小穂が 苞に隠れるようについている

マスクサスゲ: マスクサ の別名

カワラスゲ 短い匐枝で株をつくり、葉はやわらかく、 茎先から長い柄の先に垂れ下がる小穂のうち、 頂小穂は細長くて先に雄花がつき、側小穂は雌性で細長い円柱形

オオイトスゲ 茎には鈍い3稜があり、葉は細く、花茎は直立し、 頂小穂は棒状で淡褐色の雄しべが垂れ下がり、 その下に数個の円柱状の雌性の側小穂があり、最下部からは苞がのびる

シロイトスゲ 雄性の頂小穂は棒状で、雌性の側小穂には果胞が並び、 その下から苞がのびる

イトスゲ 茎や葉は細くて柔らかく、直立し、 棒状の頂小穂は雄性、側小穂は雌性である

ニシノホンモンジスゲ 葉は細く、褐色で棒状の頂小穂は雄性、離れてつく側小穂は雌性である

モエギスゲ 葉はかたくて直立し、 棒状の頂小穂は雄性で黄白色、側小穂は雌性で緑白色である

カンスゲ 常緑で大きな株をつくり、葉は厚くてかたく、ざらつき、 頂小穂は雄性で濃褐色であり、側小穂は雌性で、 果胞は黄緑色の倒卵状楕円形である

ヒメカンスゲ 葉は細くてかたく、 頂小穂は雄性で濃褐色の細長い紡錘形で雄しべがブラシ状に突き出し、 側小穂は雌性で、細長くて果胞がややまばらに並ぶ

ミヤマカンスゲ 常緑で葉は細く、紫褐色の雄小穂と、紫褐色の鱗片を持つ複数の雌小穂がある。

クサスゲ 葉は茎より長く、頂小穂は雄性で淡緑色の棒状であり、 側小穂は雌性で、果胞は無毛

シバスゲ 頂小穂は雄性で淡黄褐色の棒状であり、 楕円状の側小穂は雌性で、果胞に芒がある

ヒカゲスゲ 葉は細い線形で、頂小穂は雄性で小さい棒状、 側小穂は雌性で楕円状で、赤褐色の鱗片がある

ホソバヒカゲスゲ ヒカゲスゲと似ているが、葉がもっと細い

ヒメヒカゲスゲ: ホソバヒカゲスゲ の別名

ナキリスゲ 茎や葉がかたまって出て大きな株を作り、葉は細い線形でざらつき、 長い穂を出して細長い菱形の多数の小穂をつける。

コゴメスゲ 葉はややかたく、小穂は細く短く、果胞が褐色をおびる

コゴメナキリスゲ: コゴメスゲ の別名

カサスゲ 葉は線形でかたく、頂小穂は雄性で棒状、 側小穂は雌性で円柱状で数個つく

ミノスゲ: カサスゲ の別名

コウボウシバ

マツバスゲ


その他

ヒトモトススキ

マツカサススキ 茎は3稜形で節があり、葉鞘が茎を包み、葉は線形でかたく、 茎の先や上部の葉腋に散房状に枝分かれした花柄を出し、 小穂が球状にかたまった黒褐色の花穂をつける

アブラガヤ 茎は3稜形で節があり、葉鞘が茎を包み、葉は線形でかたく、 茎の先から枝分かれした花柄を出し、褐色で楕円形の 小穂が多数ついた花穂をつける

ウキヤガラ 地中の匐枝で群生し、葉は茎の下半分につき、 茎先から長い苞と長楕円形の小穂のついた短い花序枝を数本だす

ヤガラ: ウキヤガラ の別名

ホタルイ

カンガレイ 茎には鈍い3稜があり、葉は葉鞘だけに退化し、 茎先の苞の脇に柄のない細長い卵形の小穂がかたまってつき、 小穂ははじめは雌性でのちに雄性となる

サンカクイ 茎はへこみのある三角形で数個の小穂がつき、その先は苞となる

サギノシリサシ: サンカクイ の別名

マシカクイ 茎には鋭角の4稜があり、小穂は褐色の紡錘形で、 倒卵形のそう果ができる

フトイ 茎は直径1〜2センチの円柱形で、葉は退化し、 茎先の短い枝に黄褐色の小穂がつく。

マルスゲ: フトイ の別名

オオイ: フトイ の別名

ハタガヤ

テンツキ 高さ15〜60センチの茎の先から数本の枝が出て、 黄褐色で光沢のある小穂が散開する

メアゼテンツキ 高さ5〜20センチの茎先の複散形花序の花序枝に、楕円形で黄褐色の小穂がつく。

ヤマイ

ヒデリコ 茎は稜があり、葉は左右面で平らな剣形で、 花茎の先に赤褐色で球形の小穂が多数散開する

ハリイ

クログアイ 円筒状の花径が直立し、匐枝の先にクワイ状の塊茎がつく

シカクイ

単子葉植物へ戻る
双子葉植物も見る
総目次へ戻る