イチゴ類(バラ科)


双子葉、離弁花。 用語説明

このページはバラ科のイチゴのたぐいを集めている。 属としては、オランダイチゴ属、キイチゴ属、キジムシロ属、ヘビイチゴ属などがある。

イチゴ類の特徴:
地上部は1年〜2年で枯れるものが多い。
雄しべは多数あり、雌しべは花床に多数つく。
オランダイチゴ属やヘビイチゴ属では、膨らんだ花床に小さいそう果が 多数ついたイチゴ状果ができる。
キイチゴ属では、核果が頭状に集まったキイチゴ状果ができる。
キジムシロ属では花床がふくらまず、そう果の集合果ができる。

バラ科の特徴:
花弁、萼は5枚で放射相称、雄しべは多数、萼の基部が合生して筒状になる。 (キンポウゲ科では萼が離生する。) 木本と草本があり、 草本の場合、葉は複葉になる。

木本

キイチゴ属

ナワシロイチゴ 他の植物に覆いかぶさる落葉低木で、 葉は3出複葉で小葉は二重の鋸歯があり、裏に白い綿毛を密生し、 赤く熟した実が十数個が密に集まった果実をつける

モミジイチゴ 葉は広卵形で5裂し、白い花が下向きに咲き、 果実は黄橙色に熟す

ナガバモミジイチゴ 葉は長卵形で3裂し、中央裂片が長く、 白い花が下向きに咲き、 果実は黄橙色に熟す

クサイチゴ 4〜5月に白い花を上向きに咲かせ、5〜6月に 球形の実が赤く熟し、食べることができる。

カジイチゴ 茎には棘がなくて長くのび、 葉は広倒卵形で3〜7中裂し、 白い5弁花が数個上向きにつき、苺果は黄色い。

ヒメカジイチゴ 茎には細い棘が多く生え、 葉は広卵形で3裂し、付け根が細くなった花弁を持つ 白い花が上向きにつく。

テンチャ 茎は叢生し、葉は掌状に7裂し、 白い5弁花が下向きに咲き、朱色の果実ができる。

ニガイチゴ 茎には細い棘が多く生え、 葉は広卵形で3裂し、付け根が細くなった花弁を持つ 白い花が上向きにつく。

ブラックベリー 葉は3出複葉で、小葉は葉脈がはっきりしており、 初夏に淡い桃色の5弁花を咲かせ、 粒の大きい球形の集合果が黒色に熟す

ラズベリー 葉は3出複葉で、小葉は葉脈がはっきりしており、 初夏に白い5弁花を咲かせ、 粒の大きい円錐形の集合果が赤く熟す

草本

キジムシロ属

キジムシロ 茎は立ち上がり、羽状複葉は5〜9枚の小葉をもち、黄色い5弁花が咲く

ミツバツチグリ 肥大した根茎から匐枝を出して広がり、 羽状複葉は3枚の小葉をもつ

ツチグリ

ツルキンバイ 長い匐枝で広がり、葉に粗鋸歯があり、黄色い花の基部の色が濃い

ヒロハノカワラサイコ

カワラサイコ 葉は20枚前後の小葉をもつ奇数羽状複葉で、小葉は羽状に深裂し、裏面に綿毛が 密生し、黄色い5弁花をつける

オヘビイチゴ

ヘビイチゴ属

ヘビイチゴ 茎は地を這い、葉は黄緑色で、淡紅色の果実の上に種が点々とつく

ヤブヘビイチゴ ヘビイチゴより大きく、小葉は濃緑色で先がとがり、 果実は濃紅色で光沢がある

オランダイチゴ属

オランダイチゴ 葉は3出複葉で、小葉は卵形で粗い鋸歯があり、花弁が5〜8枚ある白い花を咲かせ、 花托が大きく赤くなったイチゴ状果をつける

ノイチゴ オランダイチゴ と似ているが、実が小さく、甘みもすくない

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