カラムシ

茎蒸

双子葉、離弁花、 イラクサ科 カラムシ属、夏緑、多年草。 用語説明
花期:夏〜秋 7月〜9月
高さ:1〜2メートル
別名:マオ、クサマオ
地下茎で群落を作り、茎は直立ないし斜上する。 茎や葉柄に短毛が密生し、茎の繊維は長くて丈夫なので、織物の原料にする。
葉は長さ10〜15センチの広卵形で互生し、 多数(20個以上)の鋸歯があって先がとがり、 表面はざらつき、裏面は綿毛が密生して白い。
花は黄緑色で小さく、 雄花は茎の下部の葉腋に総状につき、雌花は上部の葉腋に穂状につく。 雌花は小さい毛玉状である。 花弁は見えない。ごく小さい萼片が4枚ある。
雌雄同株であるが、雌花だけで種のできることも多い。
果実はそう果で花被に包まれている。 風媒花である。
葉の裏面に綿毛のないものを アオカラムシ という。
茎(から)を蒸して繊維をとり、上質の布を作るのに使う。 (それでカラムシという。)
類似したものに アカソクサコアカソヤブマオメヤブマオカラムシイラクサ などがある。

識別点:
 アカソ   :草、茎と葉柄が赤く、葉先が3裂して中央裂片が尾状にとがり、鋸歯15個位。
 コアカソ  :木、茎と葉柄が赤く、葉先は3裂せずに中央裂片が尾状にとがり、鋸歯8個以内。
 クサコアカソ:草、茎と葉柄が赤く、葉先は3裂せずに尾状にとがり、鋸歯10〜20。
 ヤブマオ :草、葉の基部は円形、先は3裂せずに尾状にとがり、鋸歯は先ほど粗い、雌花の玉が密に並ぶ。
 メヤブマオ:草、葉の基部は切形、先は3裂、粗鋸歯、雌花の玉がまばらに並ぶ。
 カラムシ :草、葉先は3裂せずに尾状にとがり、鋸歯20以上、雄花は総状につく。
 イラクサ :草、葉の基部は心形、先は3裂せずに尾状にとがり、欠刻状鋸歯、茎や葉柄、葉に棘。



葉腋から花序が出て、小さい黄緑色の花が頭状につく。 (2012/9/16)


葉は広卵形で先がとがり、鋸歯が20以上あって、葉脈が明瞭である。(2015/7/12)


葉裏は綿毛が密生して白い。(2015/6/7)


茎にも短毛が密生する。(2015/6/7)


密に群生する。(2015/8/8)


若い実は緑色。


(2008/10/26)


雄花の蕾は偏球形で、開花すると白い葯を持つ雄しべが4本出る。 (2008/9/8)


雌花からは白い花柱がのびる。 (2015/10/24)


果実は熟すと褐色から焦げ茶色へと変色する。(2015/10/24)




果実は長さ約1ミリで、球状に集まる。(2022/11/2)


個々の果実は中央の膨らんだ楕円形で、両端が尖る。(2022/11/2)


アオカラムシは葉裏が白くない。 (2016/5/5)


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