ヤブマオ

藪苧麻

双子葉、離弁花、 イラクサ科、 カラムシ属、多年草。 用語説明
花期:夏〜秋 8月〜9月
高さ:1〜1.2メートル
茎は直立し、分枝しない。
葉は対生し、長さ10〜15センチの卵状長楕円形であり、 先端がとがり基部は円形で、やや厚くてざらざらし、 鋸歯がある。鋸歯は先にゆくほど粗くなる。 葉裏には短毛が密生する。
雌雄同株であり、 茎先や茎の上部の葉腋に雌花序がつき、 茎の下部の葉腋に雄花序がつく。 雌花は淡緑色で球状に集まり、それが連なって長い花穂となる。 雌花の花被片は4枚あり、白い柱頭が花から突き出る。
雌花だけで種のできることも多い。
花被片に包まれたそう果が穂状につく。 種子は淡褐色の楕円状で、狭い翼が張り出す。
ヤブマオの変種 マルバヤブマオ は、葉身が丸く、鋸歯が少し低くて尖りが鈍いという違いがある。

類似したものに アカソクサコアカソヤブマオメヤブマオカラムシイラクサ などがある。
識別点:
 アカソ   :草、茎と葉柄が赤く、葉先が3裂して中央裂片が尾状にとがり、鋸歯15個位。
 コアカソ  :木、茎と葉柄が赤く、葉先は3裂せずに中央裂片が尾状にとがり、鋸歯8個以内。
 クサコアカソ:草、茎と葉柄が赤く、葉先は3裂せずに尾状にとがり、鋸歯10〜20。
 ヤブマオ :草、葉の基部は円形、先は3裂せずに尾状にとがり、鋸歯は先ほど粗い、雌花の玉が密に並ぶ。
 メヤブマオ:草、葉の基部は切形、先は3裂、粗鋸歯、雌花の玉がまばらに並ぶ。
 カラムシ :草、葉先は3裂せずに尾状にとがり、鋸歯20以上、雄花は総状につく。
 イラクサ :草、葉の基部は心形、先は3裂せずに尾状にとがり、欠刻状鋸歯、茎や葉柄、葉に棘。

葉は卵形で先が尾状にとがり、基部は円形。(2015/5/10)


鋸歯は先ほど粗く、一部は重鋸歯となる。葉脈がへこむ。(2015/5/10)


葉裏に短毛が密生する。(2015/5/10)


雌花序は茎先や茎の上方の葉腋につき、毛玉状である。(2017/8/12)


雌花序は太い紐のようになってゆく。 (2018/10/2)


球状に集まった雌花が果実に変わりつつある。球がほとんど隙間なく並ぶ。 (2018/10/2)


マルバヤブマオは葉が丸くて鋸歯が少し低い。(2017/6/6)


マルバヤブマオ。葉裏に白毛。(2017/6/6)


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