フユザンショウ

冬山椒

双子葉、合弁花、 ミカン科、 サンショウ属、常緑(半落葉)、広葉樹、低木。 用語説明
花期:春 4月〜5月
高さ:1.5〜3メートル
別名:フダンザンショウ
樹皮は灰黒色でいぼ状突起がある。若枝は赤褐色。 枝や葉の基部に1対の鋭い棘があるが、落ちやすい。
奇数羽状複葉が互生し、葉軸に細い翼がある。 小葉は先のとがった長さ3〜14センチの長楕円形で、厚く、 わずかに鋸歯が見られる。冬季に落ちる葉が多いが、 残っている葉もある。 香気はあまりない。
雌雄異株で、春に葉腋から出る長さ2〜5センチの小さな円錐花序に、 淡黄緑色の小さい花をつける。 花被片は小さくてよく見えないが、8個あるそうである。 日本には雄株は見当たらない。
果実には2つの球形の分果があり、表面に小さいいぼが多数ある。 秋に赤褐色〜紅色に熟し、 裂開すると黒くて光沢のある丸い種子が出る。
サンショウ と違って食用にはならないが、生薬として使われる。

識別点: サンショウイヌザンショウフユザンショウカラスザンショウカショウ
 サンショウ   :落葉低木、小葉卵形、葉軸に狭翼、棘対生、2分果、香り強。
 イヌザンショウ :落葉低木、小葉広披針形、葉軸に狭翼、棘互生、3分果、香り弱。
 フユザンショウ :常緑低木、小葉広披針形、葉軸に翼、棘対生、2分果、香り弱。
 カラスザンショウ:落葉高木、小葉披針形、葉軸に棘、棘密生、3分果、香り無。
 カショウ    :落葉低木、小葉卵形、葉軸に狭翼、棘対生、2分果、香り強。

赤い2分果ができる。


果実は2つずつ組になった丸い2分果で、表面につぶつぶがある。 (2015/9/29)


つぶつぶのある果皮が割れると、真っ黒で光沢のある丸い種子が現れる。 (2019/11/17)


奇数羽状複葉の小葉は楕円形。前年の果実の裂開した殻が残っている。(2015/5/6)


葉軸に翼がある。(2017/6/6)

花は小さくて目立たないが、花柱は2本ある。 (2016/4/15)


雌花の子房が膨らみ始める。(2015/5/6)


小葉には目立たない鋸歯がある。 (2018/6/19)


枝は灰褐色で、棘がある。


若枝は秋に赤くなる。 (2018/9/19)


幹は灰黒色で、鋭い棘がある。(2015/5/6)


棘の基部が肥厚してゆく。 (2019/11/17)


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