ヒカゲイノコズチ

日蔭猪子槌

双子葉、離弁花、 ヒユ科、 イノコズチ属、多年草。 用語説明
花期:夏〜秋 8月〜9月
高さ:0.5〜1メートル
別名:イノコズチ
根元で分岐して直立し、 茎は四角形で、間延びした節から対生状に分枝する。 節は茶褐色をおびてふくらむ。
葉は薄く、長さ5〜15センチの長楕円形で対生し、先がとがる。
茎や枝の先に細長い花穂を出し、緑色の尖った米粒のような 花を下向きにややまばらにつける。 花被片は5個あるが、小さくて目立たない。
果実は長さ約2.5ミリの長楕円形で、花被片に包まれた胞果であり、 先の反り返った針状の小苞で動物の足などにくっつく。
日当たりのよくないところに生える。
よく似たものに ヒナタイノコズチマルバイノコズチ があるが、 花の粗密や葉の厚さなどは日照などの環境によっても変わるので、区別がむずかしい。

識別点:
 ヒカゲイノコズチ:日陰、葉が薄い、毛が少ない、花がまばら、葉先が徐々にとがる、小苞の間の白い付属体が大きい。
 ヒナタイノコズチ:日向、葉が厚い、毛が多い(葉裏が白っぽい)、花が密につく、葉先が急にとがる、小苞の間の白い付属体が小さい。
 マルバイノコズチ:日向、葉が厚い、毛が多い(葉裏が白っぽい)、花が密につく、葉先が丸い。



米粒状の果実が下向きにつく。


(2015/12/5)


果実は熟しても落ちないで、動物の足などにくっつく機会を待っている。(2015/12/5)


葉は対生する。


花はまばらにつく。(2016/9/17)


花には、花被片5枚、雄しべ5本、雌しべ1本がある。 (2018/9/30)


(2018/9/30)



ヒカゲイノコズチとヒナタイノコズチの違い:

ヒカゲイノコズチ:葉が徐々にとがる。(2016/7/27)


ヒナタイノコズチ:葉が急にとがる。


ヒカゲイノコズチ:茎などに毛が少ない。(2016/9/17)


ヒナタイノコズチ:茎などに毛が多い。(2016/10/11)


ヒカゲイノコズチ:針状の小苞の間にある白い付属体が大きい。(2016/10/11)


ヒナタイノコズチ:白い付属体が小さい。(2016/10/8)


ヒカゲイノコズチ:白い付属体が大きい。(2017/10/12)


ヒナタイノコズチ:針状の小苞の間にある白い付属体が小さい。(2017/10/12)


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