ナガイモ

長芋

単子葉、 ヤマノイモ科、 ヤマノイモ属、つる性、多年草。 用語説明
花期:夏 7月〜8月
別名:ツクネイモ(芋が塊状)、イチョウイモ(芋がイチョウの葉状)
つるで巻き付く。似たところのある ヤマノイモ とは、葉が厚くて光沢があり、基部が左右に丸く張り出す点と、 茎や葉柄が紫色を帯びる点が異なる。
根は担根体と呼ばれる根か茎かはっきりしないものであり、 ひげ根のうちの1つが肥厚して秋に細長い芋になる。 春にはその先にまた1つの芋が成長しはじめ、 古い芋は栄養を吸収されて小さくなる。
葉は細長い3角状の心形で対生し、基部が丸く張り出す。
葉腋から短い総状花序が出て、直径3ミリぐらいの白い小さくて丸い花が咲く。 花被片は6個あるが、大きくは開かないので、開花しても先が少し開いた蕾状となるに止まる。 薄荷の香りがする。
花のあと、葉腋に丸い珠芽(むかご)がつき、それが落ちて新しい株ができる。 (ムカゴから育てると株が大きくなるのに何年もかかるので、 栽培する場合は芋を使うことが多い。)
刮ハには半円形の3翼がある。
芋は粘りが強く、食用となる。
中国原産。

識別点: ヤマノイモナガイモオニドコロヒメドコロカエデドコロ
 ナガイモ:葉は対生し細長い厚手の三角状で基部が張り出し、花は白色、雄花序直立、ムカゴがつき、刮ハに半円形の3翼、茎や葉柄が紫色。
 ヤマノイモ:葉は対生し細長い三角状で、花は白色、雄花序直立、ムカゴがつき、刮ハに半円形の3翼。
 オニドコロ:葉は互生して丸みがあり、花は淡黄色、雄花序直立、ムカゴつかず、刮ハに長円形の3翼。
 ヒメドコロ:葉は互生し細長い三角状、花は淡黄色、雄花序下垂、ムカゴつかず、刮ハに半円形の3翼。
 カエデドコロ:葉は互生し掌状に裂け、花は黄色、雄花序下垂、ムカゴつかず、刮ハに半円形の3翼。
 タチドコロ:茎は直立後につる状となり、葉は三角状倒卵形、花は黄緑色、雄花序直立、ムカゴつかず、刮ハに半円形の3翼。

(2016/7/27)


葉の基部が左右に張り出し、つるや葉柄が赤みを帯びる。(2015/7/2)


淡緑色の丸い蕾ができる。(2017/6/24)


白くて丸い花が咲く。(2017/6/24)


花被片は6個あるが、開花しても先が少し開いた蕾状となるに止まる。 (2018/6/19)


つるは旺盛に伸びる。 (2018/6/19)


つるは反時計回りに巻き付く。


葉腋に淡褐色で丸いムカゴができる。(2017/8/26)


ムカゴはペアでつくことが多いが、1つや3つのこともある。
秋に地上部は枯れるが、翌春に地中で新しい芋が成長を始める。


ムカゴは晩秋には白くなる。(2022/10/19)


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