タマノカンアオイ

多摩の寒葵

双子葉、離弁花、 ウマノスズグサ科、 カンアオイ属、常緑、多年草。 用語説明
花期:春 4月
高さ:10センチぐらい
林床に生え、茎は黒紫色で地を這う。
地面から出た長い葉柄の先に、 直径5〜13センチの卵円形〜広楕円形で基部が深く切れ込んだ葉がつく。 葉は濃緑色で光沢があり、 白色または淡緑色の斑紋のあるものが多い。
花は暗赤色で直径3〜4センチの筒形であり、花弁はなく、 合生した3枚の萼の縁が波打ち、 葉の下で地上すれすれに数個咲き、目立たない。
花後の花筒の中に淡褐色で楕円形の種子があり、 アリの好む種枕(エライオソーム)がついている。 種子をアリが運ぶと言われる。 (結実が少なく散布も限られていて)繁殖力が弱く、 広がるのに長年月かかる。
多摩丘陵に自生する絶滅危惧種。

識別点: タマノカンアオイカンアオイフタバアオイ
 タマノカンアオイ:花期は4月で、葉に斑紋があり、筒形の花が上向きに咲く。
 カンアオイ   :花期は10月〜2月で、葉脈は目立つが斑紋がなく、筒形の花が上向きに咲く。
 フタバアオイ  :花期は3〜5月で、葉は対生し、斑紋はなくて短毛があり、お椀形の花がうつむいて咲く。



葉は卵円形で基部は深く切れ込み、濃緑色で斑紋がある。


花は4月に咲く。萼筒入り口には白い襞があり、口輪がある。(2009/4/19)


花芽。 (2009/3/11)


花芽開きかけ。 (2009/4/2)


蕾膨らみはじめ。 (2009/4/2)


蕾。(2016/4/16)


蕾と花。(2010/4/24)


花は葉陰に隠れて目立たない。(2009/4/19)


花の押しくらまんじゅう。(2011/5/14)


内部に花柱(基部が白く先が濃紫色)が6個あり、編み目模様がある。(2016/4/16)


萼筒が破れて露出した果実。淡褐色でトウモロコシの粒状のが種子? (2012/6/23)


萼の中に残っている種子? (2012/6/23)


こぼれ落ちた種子? 白っぽいのはエライオソーム? (2012/6/23)


成長は遅いが常緑で冬も緑の葉がある。


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