カンアオイ
寒葵
双子葉、離弁花、
ウマノスズグサ科、
カンアオイ属、常緑、多年草。
用語説明
花期:秋〜冬 10月〜2月
高さ:10〜30センチ
別名:サイシン(細辛)
棒状の根茎があり、
少し這って脇芽を作ってゆっくりふえるが、成長が遅い。
林床に生え、茎は黒紫色で地を這い、節が多い。
地面から出た長い葉柄の上に、
長さ6〜10センチの卵形〜広卵形で先が少しとがり、
基部が深く切れ込んだ心形の葉がつく。
葉は濃緑色で、通常、葉脈部分が白くなっているが、
白くないものなど、変異も多い。
花期が終わると新しい葉が出て、古い葉はなくなる。
花は直径3〜4センチの筒状鐘形で、暗紫色であり、
花弁はなく、3枚の萼片が合生して、直径約2センチ、
長さ約1センチのやや固い萼筒となる。
中の花柱は棒状で先が2裂し、その基部の外側に丸い柱頭がある。
雄しべは12本ある。萼片は先が3角形となる。
花は数個つき、花柄は約1.5センチで通常は地中に埋まっている。
花には芳香がある。
果実は萼筒の中にある楕円状の液果のようなものであり、
熟すと種枕のついた種子が出る。
種枕は多肉の淡黄色で、アリが好むので、
アリによって種子が運ばれることになる。
花後の萼筒そのものが果実という見方もある。
コシノカンアオイは、日本海側の雪深い地方に生えるもので、
カンアオイにくらべ、花が大きく、葉が厚くて黒ずんでいる。
識別点:
タマノカンアオイ、
カンアオイ、
フタバアオイ
タマノカンアオイ:花期は4月で、葉に斑紋があり、筒形の花が上向きに咲く。
カンアオイ :花期は10月〜2月で、葉脈は目立つが斑紋がなく、筒形の花が上向きに咲く。
フタバアオイ :花期は3〜5月で、葉は対生し、斑紋はなくて短毛があり、お椀形の花がうつむいて咲く。
葉脈部分が白い。(2016/4/29)
花は筒形で地面に接して咲き、萼筒が花後も残る。(2016/4/29)
葉脈部分が白くないものもある。(2016/10/15)
葉は広卵形で基部は心形に切れ込み、葉柄が長くて根生する。(2022/11/2)
果実は萼筒の中にある。
(花後の萼筒そのものが果実という見方もある。)
(2017/3/10)
コシノカンアオイ。(2017/10/18)
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