アコウ

赤榕

双子葉、離弁花、クワ科、 イチジク属、非常緑(常緑との見方もある)、高木。 用語説明
花期:春 5月頃
高さ:10〜20メートル
別名:アコギ
アコウは一般の樹木とは異なった生態系をもつ。
樹皮は灰白色で平滑であり、枝を横広がりに広げる。 根が融合しながら地を覆うように広がるとともに、 幹からも気根が垂れ下がる。 小枝を傷付けると乳液が出る。
葉は楕円形で革質であり、長さ15センチぐらいにのび、 葉柄が長くて互生する。 葉は1年に1回ぐらい、一斉に落ちて、紅色の新葉が出る。
雌雄異株で、5月頃、枝や幹にイチジクのような花嚢ができ、 イチジクコバチによって受精する。
8月頃、受精した花嚢は直径1〜1.5センチの果嚢となり、 食べることができる。
暖地では年間を通じて幾ばくかの果実ができているようで、 花期や果期は明確に区切られていない。したがって、 アコウの木の全部が冬枯れで葉を落とすわけではないので、 常緑樹と見なされることもある。
アコウは地面に生えるばかりでなく、樹木にとりつくこともある。 果実を食べた鳥などが樹上でフンをすると、 種が幹のくぼみなどで発芽し、気根を垂らしてゆき、 地上に達した気根は根となって大きくなり、 幹にまとわりついている気根はうんと太くなって枝葉を張り、 取り付いた木を覆い隠すようになる。 何年かするとり付かれた木は枯れて、 アコウだけの大きな木となるので、「絞め殺しの木」と呼ばれる。
亜熱帯植物で、日本では、 紀伊半島、四国、九州、沖縄の海岸近くに自生する。

(20019/11/29)


葉は楕円形で革質であり、長い柄があって、互生する。 (20019/11/29)


樹皮は灰白色で平滑である。 (20019/11/29)


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