ココヤシ

ココ椰子

単子葉、 ヤシ科、 ココヤシ属、常緑、高木。 用語説明
花期:不定期
高さ:10〜30メートル
幹は分枝せずに直立するが、下部は少し斜めになることが多い。 枝分かれはしない。
葉は幹の頂部分に群生し、長さ約5メートルある羽状複葉で、 長さ約90センチの線形の小葉が左右に密に並ぶ。 羽状複葉の葉柄は長く、断面は三角状で、 基部に繊維が密生して幹を覆っている。 幹は年々高くなるが、葉は上部にしかつかず、下部の葉は枯れるので、 栽培にあたっては枯れた葉を切り落とすため、 葉のない部分は幹が露出する。
雌雄同株で、幹の上部に長さ1メートルぐらいの円錐花序を出し、 基部に雌花、上部に雄花をつける。
果実は長さ約30センチの楕円形で、表面は緑色で滑らかであるが、 その下に厚い繊維層があり、 中心部に直径10センチぐらいの丸くて固い殻に包まれた種子がある。 果実は海に浮んで遠距離まで到達し、 そこで発芽することができる。 固い殻に包まれた種子はココナッツと呼ばれ、 周辺部に固形の胚乳があり、中心部に液状胚乳がある。 液状胚乳はココナッツジュースとして飲むことができる。 胚乳を乾燥させたものは油分の多いコプラとなり、 石けんなどの原料になる。
幹は材木として利用され、舟を作るのにも使われた。 葉は屋根材にするほか、繊維を敷物や篭を作るのに利用する。
したがって、非常に利用価値の高い植物である。
ポリネシアや熱帯アジア原産。

(2019/11/16)


長さ5メートルぐらいの羽状複葉が、直立する茎の頂部に群生する。 (2022/11/12)


線形の小葉が左右に密に並ぶ。 (2019/11/16)


羽状複葉の葉柄は長く、その基部からは繊維が出て、幹を覆う。 (2019/11/16)


幹の下部の葉は枯れる。葉柄の断面は扁平な二等辺三角形。 (2019/11/16)


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