キブシ

木五倍子

双子葉、離弁花、 キブシ科、 キブシ属、落葉、小高木。 用語説明
花期:春 3月〜4月
高さ:2〜4メートル
樹皮は赤褐色で、若枝には2稜がある。
葉は長さ6〜12センチの長楕円形で、先が尖り、鋸歯があり、互生する。
雌雄異株で、 葉の出る前に前年枝の葉腋から穂状花序が並んで垂れ下がり、 壺形で淡黄色の花がたくさん咲く。 花弁は4枚ある。 萼片も4枚あり、外側の2枚は小さく、内側の2枚は花弁状に大きい。 雄花では雌しべが雄しべより短い。 雌花では雌しべが花冠より少しつきだし、 雄しべは退化していて短い。
雌木は花後に緑色のややかたい楕円状の液果を総状につけ、 それは7〜10月に黄褐色に熟し、 黄褐色で長さ約2ミリの楕円形の種子を多数含む。
昔はヌルデの種子である五倍子(フシ)の代用として、 黒染料用やお歯黒用に使われた。
地域的な変異が多い。

識別点:
 キブシ     :果実は楕円形、花は6〜9ミリで、総は3〜10センチ。
 ハチジョウキブシ:果実は長楕円形、キブシより花が大きく、総も長い、葉が厚くて無毛。
 ヒマラヤキブシ :果実は球形、キブシより総が長く、葉が薄い。




葉の展開前に長い花穂が垂れ下がる。(2017/4/4)


花穂は前年の葉腋につくので、1つの枝に花穂が多数垂れ下がる。(2017/4/15)


雄花。雌しべは雄しべより短い。


雌花。雌しべは花冠より少し突き出る。雄しべは退化している。


秋に準備される花芽(冬芽)は上を向いている。(2012/10/6)


上を向いていた冬芽が春が近づくと次第に下を向くようになる。(2014/1/18)


葉は長楕円形で先が尖り、鋸歯がある。若枝は赤褐色。


樹皮に皮目のあることが多い。(2022/4/8)


古い幹は黒褐色〜灰黒色。(2023/6/4)


果実は楕円形で、先に突起がある。(2015/5/16)






ハチジョウキブシの花穂は長い。


ハチジョウキブシ


ハチジョウキブシ雌花。(2017/4/13)


ハチジョウキブシ花芽。(2017/9/21)


ハチジョウキブシの花芽が垂れ下がってきた。(2021/10/24)


ハチジョウキブシの果実は長楕円形。(2018/5/24)


ヒマラヤキブシ


ヒマラヤキブシの果実は丸い。 (2018/5/24)


ヒマラヤキブシは穂が長い。 (2018/5/24)


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