コメツガ

米栂

裸子植物、 マツ科、 ツガ属、常緑、針葉樹、高木。 用語説明
花期:夏 6月
高さ:20メートル
亜高山帯の尾根や岩場などに生える。
幹は直立し、枝は水平に張りだして、円錐形になることが多いが、 ヒノキなどのような整った形とはならない。 標高の高い所や風の強い所では、低木状になる。 樹皮は灰色で、細長い鱗片状に剥がれる。
若枝は黄褐色で、短毛がある。
葉は長さ1〜2センチ、幅2ミリぐらいの扁平な線形で、 先がへこみ、表面は濃緑色で、裏面には2本の白い気孔帯がある。 短い葉柄が枝沿いに斜めに出てから葉身が横に張り出すが、 その向きは多少不揃いとなる。(不揃いな互生。)
雌雄同株で、前年枝の先に、短い柄のある頭状の花序がつく。 雄花は赤褐色で、雌花は紫色を帯びる。
長さ1.5〜2センチの広卵形の球果がやや下向きに下がり、 種鱗は直径約1センチの扇状円形であり、熟すと褐色になって開く。 種子には長楕円形で淡褐色の翼がある。
ツガと似ているが、若枝に毛があること、球果が少し小さいこと、 葉が枝に対してやや斜めに開くことなどの違いがある。 材は木目がまっすぐで、緻密であるが柔らかく、淡褐色で、 耐久性があるので、建築や船舶などによく利用される。
日本固有種。 北米太平洋岸に生えるアメリカツガは60〜70メートルにもなる巨木で、 ベイツガという名の建築用材として輸入されている。

(2017/5/6)


葉は扁平な線形で、先がへこむ。(2017/5/6)


葉に光沢がある。若枝は黄褐色。(2017/5/6)


葉裏に2本の白い気孔帯がある。(2017/5/6)


葉は濃緑色で、向きがやや不揃いである。(2017/5/6)


枝は横に広がる。(2017/5/6)


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